編集部注目の企業をご紹介いたします!
第3回目は「京都山城農食応援隊」さんです!
2023年10月に開催されたフードイベントの会場内で、『茶葉を食べるスイーツ、追い抹茶モンブラン』と書かれた美味しそうなケーキの会場内パネル広告を見つけ、取材して来ました。
こちらの会社は、京都府南部に位置する山城地域で、”お茶×スイーツ”をコンセプトにしたお茶のチョコレートなど、お茶やお茶の加工品開発・販売を行っておられ、今年で設立10年目となるそうです。
「お茶の話なら何時間でもできます。」そうおっしゃってくださった代表の森本さんに、農援隊やお茶に関する熱い想い、新作「追い抹茶モンブラン」についてお伺いしました。
代表 森本亮造さん
Instagram:京都山城農援隊(@ryozo_morimoto_ex)
山城地域で「お茶」や「農業」の事業を始めようと思われたきっかけは何ですか?
サラリーマンをリタイアした時、あと会社生活と同じくらいの年月を生きなくてはならないのなら、“生活基盤に近いところで仕事をしたい”と思い、応募して採用をいただいたのが、「公益社団法人 京都府農業総合支援センター 農業ビジネスセンター京都(NBC)」というところでした。
このNBCに採用されなかったら、「お茶」や「農業」の事業を始めようと思わなかったでしょうね。
このNBCの仕事の中で、京都山城地域は古くから「日本茶のふるさと」と呼ばれるほどお茶の生産が盛んで、山城地域に茶農家が多い事を知り、また多くの茶農家とも懇意になり、一緒に起業する茶農家にも出会えました。
この懇意になる繋がりの中で、彼らの生活の大変さを知り、彼らを支援する方法の一つとして起業しました。
農援隊発足の際に強く思っておられたことは何ですか?
懇意になった茶農家さんとの“茶飲み話”で、昨今の茶葉の需要減少で生活が大変だ、という話題から、「農業生産者や食品加工会社、販売者をつないで農家さんたちを助けたい!」という想いですね。
それと個人的には、起業した時、趣味が同じの仲間と一緒に居られるという安心感と、「ああ、これで生涯現役で居られる」と感じた事を覚えています。
なぜ、このように感じたかと言いますと、当時私は年金生活に入っていましたので、生活を維持する為に働く必要が無くなっていたことから、純粋に「何かに自分が役に立てる、時間をつぶせる」ということが嬉しかったですね。
商品のアイデアはどうやって生まれるのですか?
茶農家だけでなく、ケーキ屋さん、ハーブテイー屋さん、イチゴ農家、デザイナーさんなど、仲間との会話の中で生まれる事が多いです。
先般、ローストビーフに煎茶をふりかけて提供しておられる京都・祇園の料亭のオーナーとの会話の中で、抹茶を後からふりかける「追い抹茶モンブラン」のアイデアが生まれました。
私の商品開発のコンセプトは、『茶葉を食べるスイーツ』です。
①「どうやったら茶葉の美味しさを感じていただけるか」、②「茶葉+スイーツ」という2つのコンセプトを外さないなら、スイーツはたくさんありますのでアイデアに困ることはないです。
ただ、商品開発で一番大変なのは価格設定ですね。低価格がはびこっている日本では、やっぱり価格勝負という面が多いです。それでも、美味しいものやトレーサビリティのはっきりした材料や、京都産にこだわったものを使って商品開発を進めて行こうと思っています。
宇治茶農家オリジナルチョコ、ちゃこら
玉露入りキャレ
今後使いたい食材や、作りたい商品はありますか?
現在、「追い抹茶モンブラン」というものを開発しています。「茶葉」と「ケーキ」という組み合わせです。
飲料のお茶は、茶葉の栄養素を丸ごと摂取出来ていないので、ケーキに直接抹茶をふりかけて食べていただきます。
海外では抹茶はスーパーフードと呼ばれています。これに加えて、丹波栗や丹波黒豆など京都府産の材料にこだわって行こうと考えています。
追い抹茶モンブランが発売されましたら、モンブランとオーガニック和紅茶をセットで女子会やパーティー用などに、ぜひ購入していただきたいですね。
このようなイメージで、いかがでしょうか。
コロナ渦において、海外との交流はかなり困難だったと思いますが、実際はどうでしたか?また、コロナ渦が明けた現在、海外との交流について何か活動をしていらっしゃいますか?
海外進出は考えておりません。
理由は、当方の主力商品は食品の為、「食」に関する海外の規制は日本と違い、日本で許可されている原料が海外では不可の例が多々あるからです。その証明の為のドキュメンテーションが面倒だから輸出は考えておりません。
以前、中国からのお客様を対応した事がありますが、価格一辺倒ばかりで、商品のストーリーや背景など一切関知せずという態度でした。輸出は小規模事業者が取り組む様なものではないと感じています。
現在、海外との交流は余りありませんが、起業初期の時期に、「公益財団法人 太平洋人材交流センター(PREX)」というところから業務委託を約3年間受けていました。海外からの訪日研修生のお世話をするところです。この当時に懇意になった海外の方とは、今でもフェイスブック等で繋がっています。
2013年に始まった農援隊が今年で10年目を迎えましたが、活動するうえでの“やりがい”がありましたら教えてください。
ビジネスの世界に身を置いていると、時代の最先端の刺激があります。歳を取ると一年が短くなると言われますが、私はそんなに短いと感じません。東京でのイベントの出展など、日々新しい刺激があり、ヒマが無いほど「暇つぶし」が出来ていることが“やりがい”ですね。
今後20年後、30年後の将来ビジョンはありますか?
残念ながら私のQOLは、あと10年だと思っております。ですので、あと10年以内に、小さなスイーツショップを開業したいですね。
記事を読んでいる方へ、最後に一言お願いします!
【日常茶飯事】
とは、“ありふれた毎日の当たり前の様な出来事”というようなことを指す表現の言葉ですが、この中に「お茶」が入っています。お茶を飲むことによって、身体に良い効果が沢山報告されています。
「皆さん、毎日お茶を一服いかがでしょうか?」
編集部から一言!
京都山城農食応援隊さんの主力商品「ちゃこら(茶xしょこら)」と、新商品の「追い抹茶モンブラン」を実際に試食させていただきました!
「ちゃこら」は、まさに“食べるお茶”といえるほどお茶の味がしっかり感じられ、甘すぎないチョコレートと相まってとても美味しかったです!
「追い抹茶モンブラン」は名前の通り追い抹茶をふりかけていただきましたが、贅沢かつ絶品でした!森本さんのおっしゃる通り、女子会などで紅茶と一緒にいただきたいですね!
そして、森本さんから素敵な茶畑風景のお写真をいただきました!緑いっぱいに広がる茶畑、ぜひこの目で見てみたいものです…!
京都山城農食応援隊 ホームページ:http://nouentai.net/
農援隊オンラインショップ:https://kyotogifts.jp/
外部販売ECサイト(無印良品):https://www.muji.com/jp/ja/store/articles/shokoku/14526